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2005年11月28日 (月)

蘇民将来符

27日に訪れた竹寺に「蘇民将来」護符がありました。
本尊「牛頭天王」はインド祇園精舎の守護神ともいわれ、蘇民将来伝説とも結びつき、スサノオと同体とされています。「茅の輪」も蘇民将来伝説と結びついています。

私が信州・上田に転勤により住み始めた頃の笑い話ですが、周りの人達が「ヨーカドーの縁日に行く」と言っているのを聞いて「駅前のイトーヨーカドーで縁日をやるのか?」と思っていたら・・・全然違ってまして・・・上田市内の信濃国分寺・八日堂薬師寺の縁日であり、蘇民将来の護符を授かるのが目的と知りました。
蘇民将来伝説と信仰は日本各地にあり、護符に書かれている図柄や文字もそれぞれ違ったりして特色があるようです。
八日堂の護符には「蘇民 将来 子孫 人也 大福 長者」と朱と墨で書かれています。

index_gendai 蘇民将来符 (信濃国分寺資料より)
蘇民将来符とは、信濃国分寺が1月7日・8日の八日堂縁日で参拝者たちに授ける招福除災を祈る護符のことです。信濃国分寺では護符の「蘇」の字は、昔から「蘓」の文字が使われており、意味は同じとされています。蘇民将来符の頒布習俗は全国各地に伝承されていますが、信濃国分寺の蘇民将来信仰はとりわけこの習俗の典型例と考えられています。
この蘇民将来符は、ドロヤナギ材を手彫りにし、六角錐形をしています。その形状と図柄は民芸的に格調が高く、民俗学的にも貴重な文化財とされております。昭和43年4月には上田市の民俗文化財に指定されています。

今から500年以上前の、室町時代より継承され続けて来たとされる信濃国分寺の蘇民将来信仰は、全国各地に伝承される蘇民将来信仰の中で、京都の八坂神社などの事例とともに代表的な事例とされています。

頒布される蘇民将来符は、民俗学的にも貴重で地域的特色も豊かであり、平成12年12月には「上田市八日堂の蘇民将来符頒布習俗」が「国選択無形民俗文化財」に認定され、全国に誇れる無形民俗文化財とされています

蘇民将来信仰について (八坂神社HPより)
八坂神社に祀られている御祭神の素戔鳴尊の逸話にこのようなお話があります。素戔鳴尊が高天原から南海地方に降りられた時、道中日が暮れて宿を請うことになりました。途中に蘇民将来と巨旦将来の兄弟の家があり、巨旦は富者であったが宿を断り、蘇民は貧者であったが喜んで宿を提供しました。そして歳月がたち、再びその地を訪れた素戔鳴尊は蘇民将来にそのことを感謝し、『後世、疫病が発生した時、あなたの子孫たちは《蘇民将来の子孫である》といって茅(かや)で作った小さな輪を腰に付けなさい。きっとそれから逃れ得ることでしょう』と伝えています。 いつしか巨旦将来の子孫は絶え、蘇民将来の子孫はいつまでも栄えているといわれます。 この『蘇民将来子孫也』は、ふりかかる災厄から御祭神素戔鳴尊にお護り頂く言葉として現在に伝わっています。 そのような素戔鳴尊の逸話に習い、厄除け、病気除けの願いを込めて祇園祭は行われるのです。

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コメント

むろぴいさんへ
私も蘇民将来を知ったのは上田に行ってからです。
伊勢・京都・上田が信仰では有名らしいです。
そういえば、上田市内の飲み屋さんでいつも見かけましたね。御利益がありそうです。^^

投稿: おーちゃん | 2005年11月29日 (火) 20時44分

こんばんは。

「蘇民将来符」ははじめて知りました。写真を拝見しましたが、福福しい絵柄ですね。

とてもいい感じがしました(^^)

投稿: むろぴい | 2005年11月29日 (火) 01時14分

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